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一人の妄想から未来は変わる。社員がアート思考を実践しアイデアや想いを語る~Cat7レポート~

一人の妄想から未来は変わる。社員がアート思考を実践しアイデアや想いを語る~Cat7レポート~ | くらしビジョナリーコラボスタートアップと、くらしでつながり新しい価値や事業を創出するオープンイノベーション活動

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    新しい価値を生み出す情熱を持った人をサポートする、パナソニックのGame Changer Catapult(以下、GCカタパルト)が主催するピッチイベント「Cat7」が1021日に開催されました。テーマは「アート思考」。参加者たちはゲストのトークや、アイデア発表などを通じてアート思考について考え方を共有し、自分の意見を発信しました。では、イベント内容を詳しくレポートしていきます。

    アート思考とCat7に注目集まる。自らの挑戦を発信できる風土づくり

    Cat7とは、7人の社員が7分ずつピッチを行い、オーディエンスの投票によって最優秀賞である「Top of Cats」を決定する社内ピッチイベントです。GCカタパルトによる「自分の取組を発信できる風土づくり」の一環として、四半期に一度開催されており、今回で11回目の開催となります。イベントはオンラインで開催され、業務後の開催となりましたが、オーディエンスも含めて約120人の申し込みがありました。申し込み数からも、新規事業やアート思考に関心を持つ社員が増えてきているのではないかと感じています。

    「偏執」や「揺らがない拠り所」を持つ。カタパリストが語るアート思考の行動9選

    カタパリストとは
    GC
    カタパルト主催の社内ビジネスコンテストに参加経験者の総称

    今回のゲストは造形作家としても活動するパナソニックデザインセンターの田上雅彦。本業と並行してGCカタパルトのビジネスコンテストに5期生として参加した経験を持ち、オンラインギャラリーサービス「Uttzs(ウツス)」プロジェクトのリーダーとして事業化を目指し活動を続けています。

    トークでは「Uttzs」の概要やプロジェクトの現状に加えて「新規事業をドライブしてくれたアート思考を実践した行動9選」と題して、自身のアート思考によるアクションを紹介しました。

    田上が話した9つの行動とは、

    1. 言葉で分かろうとしない、対立構図ごと飲み込む
    2. 分類しようが無い融合領域を見に行こう
    3. 自分の偏執(ヘンシツ)を見つける
    4. 信仰レベルの絶対に揺らがない拠り所を持つ
    5. 創造的で自分と違う思考の人間に興味を持つ
    6. 時間をかければ積みあがるものだと思わない。発見しに行くこと
    7. 検索ツールにGoogleだけではなく、Instagram/Pinterest/Twitterを加えてみる
    8. アートを視覚だけではなく、物語として知る
    9. 手で考える使ってもらう評価を受ける改良する

    というもので、それぞれについて自らの考え方を解説しながら「自分が強烈に好きな分野と、世の中のお困りごとを掛け合わせることができれば、消えないモチベーションが生まれる」「批判されても信仰レベルの拠り所があれば、揺らがずに進むことができる」「検索ツールを増やしてさまざまな視点から物事を見る」とアート思考の実践について語りました。

    トーク後の質疑応答では、参加者から事業の課題について質問されると「本業との両立が課題」「時間が足りないので、お昼ご飯に悩む時間も削減しようと、ずっとおにぎりにしている」「本業がとても楽しいので、そのバランスに悩んでいる」といった、新規事業創出活動にチャレンジしているカタパリストならではの悩みも。他にも多くのコメントが寄せられ、積極的に質問を投稿する参加者たちとカタパリストが直接交流できる機会となりました。

    「新規事業をドライブしてくれたアート思考を実践した行動9選」 作:勝山 雄介
    画像をクリックすると高画質な画像を確認頂けます

    アイデア共有の場は、年齢や部署の垣根を越えて仲間とつながるチャンス!

    ゲストのトークが終了すると、メインイベントである7人のピッチがスタート。プレゼンを行う7人は、若手社員からGCカタパルトのビジネスコンテスト参加経験のある方まで、幅広い層が集まっています。それではさっそく、それぞれの発表内容を紹介します。

    ・アート思考維持のための創造活動と日常思考 :安延有史
    アート思考を「獲得してきた教養と情報と哲学が全て混ざり合って出来上がった思考」と捉え、その維持のために実行している「不満への解決策をその場で考える」「身の回りのことに対して、なぜ?と問いかける」などの行動を紹介。自分の不満と最新技術を組み合わせて新しい創造を目指す

    ・親の自力歩行寿命を延ばす~〝普通の暮らし〟をより永く~ :薦田亮
    介護の負の連鎖を断ち切り、親子の笑顔であふれる世界の実現へ向けた「自力歩行寿命」を延長するサービスのアイデア。ユーザーの理想の姿からソリューション要件を構築し「既往歴に適した運動プログラムの提供」と「リアルタイムのフィードバック」を組み合わせたシステムを提案する

    ・ミライの社会、家電の再構築 :山元隆嗣
    「修理できる家電」が当たり前になる社会がやってくる、という未来を見据え、日本の「もったいない」精神から生まれた、フレキシブルな新しいスタイルの家電を提案。同時に「妄想の世界」であるアイデアをアート思考で捉え「文化」というパスで現実へとつなぐ考え方を紹介。

    ・コーチの右腕となるスポデン(スポーツ家電)One Shot Video :西川良謙
    一般のアマチュアスポーツにも映像を使ったコーチング環境を整備し、選手がスポーツに熱中できる状態を維持するためのリモートコーチングアプリサービスを提案。撮影したい場面のみを簡単に撮影し、遠隔コーチからのリモート操作にも対応させるシステムの実現を目指して取り組む。

    ・あしたのソウゾウが響き合う『僕らの時代 』とわたし :串田未来
    アート思考とは「自分のトキメキに素直で忠実になること」。そのトキメキを公私で循環・継続させるために、松下幸之助のメッセージに対して、パナソニック公式note1030代からの生き方や価値観、時代への思いを語ってもらう連載企画「僕らの時代」をスタート。

    ・認知機能改善を目指すベンチャー Cognisolution支援 :池田勝秀
    アート思考を「違和感など自分の内側を起点に、立てた問いに向き合い続けること」と定め、視野を広げるため、さまざまな活動に参加。その中で認知機能関連のベンチャー支援ボランティアに携わることで課題を発見。認知症予防のため予防と共生が入り混じるサービスを提案

    ・スポーツ教育事業の立ち上げに挑む、Spoditの挑戦 :小梶裕貴
    映像を通じてスポーツ選手同士が自発的に議論し、成長する環境を作る(誰1人取り逃さない)自動撮影・配信サービス「Spodit」を提案。動画の編集作業が不要で、すぐに全員で映像を確認できるため議論もしやすく、選手の技術向上だけではなく、相互理解が深まる環境を構築できる。GCカタパルトにて事業化を目指して推進中。

    以上が7人の発表です。今回は新規事業の提案だけではなく、それぞれが考える「アート思考」について知ることができました。アート思考とは「自分の答えを創る」ための考え方といわれていますが、そんな思考で考えたアイデアを持った7人の発表からは、自分の原体験から感じた課題や、社会の未来を見据えたものまで、さまざまな意見がありました。こうした意見や考え方が共有される場は、共感した他者を巻き込み、プロジェクトが発展するきっかけが生まれるよい機会になると感じることができました。

    各ピッチのご紹介 作:勝山 雄介
    画像をクリックすると画像の全体を確認頂けます

    全員が大事な価値観を持ってアイデア発表!熱い想いへ共感が集まるイベントに

    ピッチセッションが終了すると、いよいよ第1位である「Top of Cats」の発表に移ります。オーディエンスからの投票の結果、今回の「Top of Cats」に輝いたのは、串田未来の「あしたのソウゾウが響き合う『僕らの時代』とわたし」。アート思考を「トキメキ」と例えた串田の、若い世代の想いを発信・共有するポジティブなアイデアに共感が集まったのではないでしょうか。串田は受賞にあたり「自分はトキメキが原動力だったが、参加者のみんな、それぞれが大事な価値観を持って行動していて、とても勉強になった」とコメント。今後もこうした企画を実現できる串田の実行力に注目です。

    さて、さまざまな考え方やアイデアが発表された「Cat7」の内容をお伝えしましたが、この記事を読んでいるみなさまは、どんな想いに共感したでしょうか。「自分と同じ考え方のアイデアに協力したい」と感じたり「自分の意見も発信したい」と思ったりした方もいらっしゃると思います。GCカタパルトでは、そんな「社会の課題を解決したい」と考えている方々をサポートし、アイデアを発表する場を数多く準備しています。今後も、ピッチやビジネスコンテストに挑戦しやすくなるような風土づくりの活動を続け、社内外の多くの人たちと共創できる機会を生み出すことを目指します。

    ゲスト:田上 雅彦

    GCカタパルトのビジネスコンテスト5期生で、現在事業化を模索するオンラインギャラリーサービス「Uttzs(ウツス)」プロジェクトのリーダー。パナソニックデザインセンターで洗濯機のデザインを担当する一方で、京都を拠点に造形作家としても活動している。

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