2025年4月1日、大阪府吹田市の「Panasonic Stadium Suita(パナソニック スタジアム 吹田)」で開催されたパナソニックの入社式「Welcoming Ceremony」。531名の新入社員が、門出の日を迎えた。
2025年度の入社式のコンセプトは「みんなでつくる、つながる入社式」。内定者から有志のメンバーを募り、会社と一緒に入社式のコンテンツをつくるという、パナソニックとしても初の試みだ。
「堅苦しい」「受け身になりがち」「記憶に残りづらい」「同期との一体感が生まれにくい」といった従来のイメージを刷新する、新しい形の入社式。当日の様子をレポートするとともに、プロジェクトに関わった新入社員にも話を聞いた。
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531名の新入社員たちが、パナソニックを「変える」


入社式は午前と午後の2部制。午前の部は昨年同様、CEO(最高経営責任者)の品田正弘による新入社員へのメッセージでスタート。そして、新入社員の代表者7名と品田CEO、CHRO(最高人事責任者)の加藤直浩によるトークセッションが行われた。
午後の部は、新入社員同士の「懇親」がメイン。グループをつくってコミュニケーションをとる交流会や、内定者がこの日のために検討したアイデアがコンテンツに盛り込まれ、例年よりも同期の親睦を深めることに多くの時間を割いた。


はじめに品田CEOが語ったのは、2月4日に発表されたグループ全体の経営改革について。グループの再編にまつわるSNS上での誤った投稿なども見受けられるなか、不安を覚える新入社員に対し、あらためて改革の目的が伝えられた。

「先日、パナソニックホールディングスからグループ全体の経営改革について、社内外へ向けた発信がありました。時代が変われば会社の形も変えていかなければいけない。この経営改革は、グローバルな競争に勝ち抜き、我々の事業をサステナブルなものにしていくための重要なステップの一つです。この変革期に入社されるみなさんにはぜひ、『この会社を変える』『より良い会社にする』という気概を持って、仕事に向き合ってもらえたらと思います」
そのうえで、531名の新しい仲間に向けてエールを贈る品田CEO。パナソニックで働く社員が胸に留めておくべき言葉として、「より良い未来を想像し、果敢にチャレンジをする」「一人ひとりをリスペクトし、衆知を集める」「世界ナンバーワンを目指す」という3つを挙げ、新入社員たちの背中を押した。

「パナソニックはチャレンジする人を応援する会社ですし、私も何度も背中を押されながら今日まで頑張ってきました。一人ひとりが成長に向かって果敢に挑戦し、パナソニックで自身の未来を切り開いてもらえたらと思います」
新入社員から決意の言葉。同期全員と想いを共有
続いて、ステージには新入社員のなかから選ばれた7名の代表者が登壇。品田CEO、加藤CHROを交えたトークセッションが行われた。今回は新たな試みとして、スタンドにいる代表者以外の新入社員たちも参加。司会者からの投げかけに、うちわを使ってリアクションを取る。これも、内定者による「同期との一体感を生み出したい」という想いから生まれたアイデアだ。



トークセッションのテーマは、くじ引きで決定。最初の「新入社員の今の気持ち」というテーマでは、「新しい環境で新しい仲間と働き、成長できることは楽しみ。同時に、自分がやっていけるのかという不安と緊張が入り混じっています」という、率直な想いが語られた。これに対し、品田CEOは「仕事に対してだけでなく、変化する生活環境に対しても不安を覚えていることと思います。でも、実際に会社に入れば、その不安は少しずつ解消されていく。あまり心配しないでください」と、会社や社会人としての先輩視点で語りつつ、自身が新人だったころの心境やエピソードも明かした。

また、「パナソニックの『人』とは」というテーマでは、「入社面接の際、パナソニックのリクルーター(※)の方とコミュニケーションをとっていました。ご自身もお仕事でお忙しいなか時間をつくっていただき、面接の本番ギリギリまで親身になってサポートいただきました。今後、私がもしリクルーターの仕事をする機会があれば全力で学生さんのサポートをしたいと思いますし、そんな気持ちがどんどん受け継がれていくからこそ、パナソニックにはあたたかい心を持った人が多いのかなと感じました」との声が。
※ パナソニックの採用担当者以外の先輩社員として、就職活動中の学生と直接コミュニケーションをとりながら、広範囲にわたりサポートするポジション。パナソニックの魅力を伝えるほか、仕事内容の詳細や現場社員のリアルな声など会社に関する情報を提供しつつ、学生の立場に立った姿勢・視点で、就職活動についてアドバイスしたり、相談に乗ったり、伴走者として就活が終わるまで尽力します。

こうしたパナソニックの「人づくり」に対して、加藤CHROからは「パナソニックは人を大切にする会社。何の資源もなかった創業時から、人の力を信じ、人を伸ばすことで成長してきた会社です。そのDNAは今も残っていて、会社の雰囲気やカルチャー、教育などあらゆるところに息づいている。それがパナソニックの強みであり、素晴らしさではないかと思います」と、パナソニックが創業期から最も大切にしてきた、従業員に対する想いが語られた。

内定者発案の「モザイクアート」や「ミニゲーム」も。みんなでつくる、つながる仕掛けを
会場内には「2025」のモザイクアートを展示。昼食休憩や自由時間に今の気持ちや抱負などを込めたメッセージを書き込み、それを貼り合わせてつくったものだ。これも内定者たちによる「みんなでつくり上げる入社式」を体現するアイデアのひとつ。


トークセッション終了後は、懇親会場へと移動。午後の部は、多くの時間が新入社員同士の交流に充てられた。


交流会を経て場があたたまったところで、この日最後の催しであるミニゲームがスタート。「同期の真実を暴け!2択クイズ」と称し、午前の部のトークセッションに参加した代表者7名にまつわるクイズ大会が行われた。


クイズ終了後には、司会を務めた先輩社員からの熱いエールも。「私は入社5年目ですが、入社式や新人研修で出会った同期は今でもお互いに支え合う大切な仲間です。みなさんも、今日の出会い、これからの出会いを大切にして、助け合いながら頑張ってください」
「Make Newな入社式」新入社員の感想は?
内定者自身によるさまざまなアイデアが盛り込まれ、例年になく和やかなムードで進行した入社式。当の新入社員は、今回の「Make Newな入社式」をどう受け止めたのか。終了後、このプロジェクトに携わった4チームの代表、宮岡留那(みやおか・るな)さん、河添崇行(かわぞえ・たかゆき)さん、五十嵐彩美(いがらし・あみ)さん、水野晴加(みずの・はるか)さんの4名に話を聞いた。
――宮岡さんは「クイズ」、河添さんは「モザイクアート」、五十嵐さんは「オリジナルTシャツ」、水野さんは「うちわ」のプロジェクトに関わったということですが、まずは今日の入社式の感想と、自分たちのアイデアがこうして形になったことに対する感想を教えてください。
河添もともと入社式に対してお堅いイメージを持っていましたが、今日の式は良い意味で入社式っぽさがなく、とても楽しく過ごせました。特に、午後は同期との交流がメインで友人もできましたし、これから働くにあたっての不安を払拭できたと思います。
また、私が携わったモザイクアートに関しては、まず同期のみんなが書いてくれたメッセージがもとになっているのを見て、「みんなの想いが詰まっているんだな」と感慨深いものがありました。最後に完成したモザイクアートも多くの人が写真を撮っていて、入社式の思い出の一つとして残せたのではないかと嬉しく思います。

宮岡入社式の感想は河添さんと同じく、もともと抱いていたイメージとはまるで違うものでした。本当に楽しかったです。個人的に一人でも多くの同期と会話することを目標にしていましたが、交流会の時間が長かったこともあって、たくさんの出会いがありました。同じ配属先の同期と知り合うこともできましたし、大満足の1日でした。
クイズに関しては、先輩社員の方がブラッシュアップしてくれて、私たちのチームが提案した以上のクオリティに仕上がっていたことに驚きました。なおかつ、「トークセッション内で出た内容をクイズに盛り込みたい」という私たちの意見も採用してくださっていて、嬉しかったです。すごく盛り上がっていましたし、私自身も参加者として楽しめました。

水野入社式に関しては、「楽しかった」の一言です。私たちのチームが提案した、うちわをたくさんの同期と掲げることができたことも本当に嬉しくて、胸がいっぱいになりました。
トークセッションでも、司会をしてくださった先輩社員の方が観客席に向かってお題を振り、同期たちがうちわで応えるなど、コミュニケーションツールとして機能していました。登壇した7名だけでなく、531名全員の想いを共有できたと感じましたね。

五十嵐全員同じ感想になってしまうのですが、私もとにかく楽しかったです。会場に来るまではとても緊張していましたが、531名がお揃いのTシャツを着ている光景を見て、自然と笑顔になっていました。同期との一体感も感じられましたし、想像以上に達成感がありました。

――みなさんはそもそも、なぜ今回のプロジェクトに参加しようと思われましたか?
五十嵐社会に出る前から入社式という大きなプロジェクトに企画から参加できるなんてまたとない機会ですし、絶対に良い経験になると思いました。それに、同じプロジェクトに参加する同期と交流できるのもありがたいなと。プロジェクトの案内メールを見てすぐに、参加してみたいと思いました。
水野私も五十嵐さんと同じく、入社前から同期と交流を深める良い機会になると思ったのと、シンプルに面白そうだなと。自分たちが考えた企画が、実際に入社式で形になることを想像したら、とてもワクワクしました。
宮岡完全に好奇心からですね。コンテンツを考えること自体にも興味がありましたし、人生一度きりの入社式を自分たちの手でつくれるなんて絶対に楽しい! 参加しない手はないなと思いました。
河添私も案内が届いて、即応募しました。楽しそうというのもありましたし、数年後に振り返ったときに「良い入社式だったな」と記憶に残るようなものにしたいという思いが強かったですね。
――今回のプロジェクトを通じた経験は、今後の仕事や社会人生活にどう活かせると思いますか?
水野気づきとしては2点あります。1つは、企画を考えるにあたって、ターゲット層やニーズを明確にすることの重要性がわかった点です。もう1つは、やりたいことを相手に伝えるときには、企画の内容だけでなく、自分の想いや情熱を押し出していくことも重要なのだと感じました。今後の仕事や社会人生活のなかでも、自分の気持ちをしっかり相手に伝えられる人間になりたいと思います。
五十嵐限られた時間のなかで企画を考え、深掘りをして、実現させていくことの難しさを感じました。ただ、同時にそれってとてもやりがいのあることだなと。途中、チームのメンバー同士で意見の相違もありましたが、最終的には同じ方向を向くことができたのも、いい経験になりました。パナソニックでもチームで仕事をしていくことになると思うので、自分の意見とメンバーの意見、どちらも尊重しながら、より良いものをつくっていけるよう頑張りたいです。
河添就職活動でもグループワークはありましたが、就活の場合は仲間というよりライバルですよね。今回のように、純粋に仲間同士で一つのものをつくり上げる経験はほぼ初めてだったので、貴重な機会でした。会社に入っても、一人で仕事をすることはありません。チームでプロジェクトを進めて形にできた経験は、今後に必ず生きると思います。
宮岡このプロジェクトには4つのチームが参加していましたが、それぞれ、まったく毛色の違う企画が出てきたのがおもしろいなと感じました。人が多ければ多いほど、さまざまな角度から考え、多様なアイデアが生まれます。同期だけでも531名がいるということは、そのぶん多種多様な製品やサービスが生まれる可能性があるのではないでしょうか。私自身もこれからの社会人生活のなかで自分なりの考えを醸成しつつ、たくさんの人と触れ合って、多くのことを吸収していきたいと思います。

例年になく、「楽しかった」「入社式のイメージが変わった」という声が多く聞かれた今年度の入社式。これからの社会人生活でも、従来のあり方に縛られず、新しい価値を生み出すためにチャレンジをする。そんな意識が芽生えるきっかけになったとしたら、ただのセレモニー以上の意義があると言えるだろう。
最後に、これからパナソニックでこれまでにない製品やサービスを創造するであろう、このプロジェクトのメンバーたちに、自身の「Make New」を表明してもらった。


私のMake Newは「Relationships」です。パナソニックは、人を大切にする会社だと感じています。これから同期や先輩、上司、さらには部下など、さまざまな人々との出会いがあると思います。その一つ一つの出会いを大切にし、良好な関係を築いていきたいと考えています。また今後は、お客様との信頼関係も大切にしていきたいです。

私のMake Newは「友を作り、友と創る」です。CEOの品田さんが仰ったように、人一人の力は限られています。そのため、部署や事業会社を跨ぎ、グループ全体で横の繋がりをつくることによって、皆で世界をリードする製品を創り出したいという想いで書きました。

私はMake New「Me」にしました。社会人という新たな出発点に立つことから、パナソニックを通して新しい自分になるというくらい成長していきたいという意味を込めています。

私のMake Newは 「JAPAN」。新しい日本を創ると聞くと非常に大きく無謀に聞こえるかもしれません。しかし、私はパナソニックの力で日本をより強く明るく元気にしたいと強く思っています。何事にも全力でエネルギッシュに取り組み、日本そしてその次は世界を笑顔で埋め尽くします!
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