Make New Magazineでは、これまで、インタビューや記事を通して、社会の変化のなかで未来に向けた挑戦を続けるパナソニックのMake Newな姿をお届けしてきました。
今回の試みは、「未来のくらし」を想い描くことです。テーマは、「もっと自由になる食の未来」。食は、どれだけ技術が進化しても、どこでくらしていても、人の心をあたため、身体をつくり、支える存在でした。物語を紡ぐのは、未来のくらしを独自の視点で描いてきた漫画家・佐々木充彦さん。「キャットウォーク」をはじめ、人間味あふれるキャラクターと詩的な世界観は、読む人に静かな感動と深い余韻、新しい気づきを与えてくれます。
佐々木さんの想像力によって紡がれる物語には、移り変わる時代のなかでも変わらず人を支える「食の豊かさ」があり、パナソニックが大切にしてきた技術や想いが、自然に息づいていました。未来のくらしにそっと寄り添い、食を通じて変わらない豊かさを描き出す——そんな特別な物語をお届けします。
Index
「みそしるの夜」






未来空想漫画に登場した、「かもしれない」パナソニック製品たち
本作で描かれる日常のなかには、さまざまな「パナソニック」がさりげなく登場しています。現在すでに存在している商品やソリューションを、 "未来空想漫画"のなかで少し違ったかたちでくらしを支えています。ここでは、それぞれの商品・ソリューションと、未来に実現するかもしれない姿をご紹介します。
「かもしれない」レトルト製造機~月と地球をつなぐ、食のコミュニケーションツール~
将来、人類は地球と月をまたいでくらし、遠く離れた家族や友人と"食"を共有することがあたりまえになっているかもしれません。手軽にレトルト食品をつくれるレトルト製造機が家庭に普及すれば、家族と遠く離れた惑星にいても、「母の味」「友人が育てた野菜を使った料理」といったパーソナルな一皿を味わえます。心を"食の記憶"でつなぐ、未来のコミュニケーションツールとしての活躍を想像するとワクワクしませんか。

「かもしれない」Bistroアシスタント~家族の一員であり、時代の架け橋になるAI~
人間とAIの共生が進んで、くらしのなかで"家族の一員"としてAIが溶け込んだ未来。「Bistroアシスタント」がレシピアドバイザーを超えて、一人ひとりの記憶や文化的背景を理解し、"亡き祖父のみそ汁の味"や"旅先で出会ったスパイス料理"まで再現できる存在にまでなっているかもしれません。AIを通じて「食の記憶」を継承し、時代を超えた食卓を囲めるようになると、味わい方も拡がりそうです。

「かもしれない」コーヒーメーカー~宇宙での勤務を支え、からだと心を整える一杯~
コーヒーメーカーは、これからも人々のライフスタイルと深く結びついているはずです。長時間の宇宙勤務が日常化した未来では、人間の身体と心のバランスを整える「機能的な一杯」が求められています。未来のコーヒーメーカーは、飲む人の脳波や血中成分を解析し、その瞬間に最適な豆の焙煎度や抽出圧を調整。リラックスが必要なときには深い香りの一杯を、集中力が必要なときには覚醒効果を高めた一杯を届けてくれる。まるでセラピストのように寄り添ってくれる存在になっているかもしれません。

「かもしれない」空質空調ソリューション~宇宙環境でも快適にくらせる空気をつくる~
未来の宇宙における空質空調は、未知のウィルスを抑制し、わたしたちが健康を維持して活動するために欠かせないものになっているかもしれません。この未来空想漫画で描かれる室外機は、月面居住区のような未開の地でも、快適な空気をつくりくらしを支える、身近なインフラとして活躍しています。

※この未来空想漫画は「パナソニックの技術が支える食の未来」をテーマにした、佐々木充彦さんによる空想の物語です。
あとがき
未来の「食」を描くにあたって意識したのは、「食卓を囲む家族の笑顔や楽しい会話」です。そうしたものはどれだけ時代が進んでも変わらないのでは?と想像しながらお話を考えました。
今は孤食の時代だと思いますが、テクノロジーが発達した未来では、食卓でのコミュニケーションがむしろ今以上に賑やかで豊かなものになると想像しています。食の豊かさとは、高価なグルメやお腹いっぱい食べることではなく、会話や交流が自然に生まれる場そのものなのだと感じました。
なので、この漫画を読んで「今度の週末、家族とご飯を食べてみようかな」と感じていただけたら、とても嬉しいです。
登場させたパナソニック製品は、シンプルで洗練されたデザインだからこそ、どんな家庭の風景にもそっと馴染む存在。きっと、未来の家庭でもその印象は変わらないはず。デザインの美しさだけでなく、使いやすさや親しみやすさも今後ずっと続いてほしいと願っています。
佐々木 充彦
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Profile

佐々木 充彦(ささき・みつひこ)
1983年1月26日生まれ。福岡県北九州市出身。『インターウォール』(ピエブックス)が文化庁メディア芸術祭審査員推薦作品を受賞。イラストや装丁、MV用アニメなども手掛けている。