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「パナソニックを知っていますか。」Make New Magazineへの期待。

DO YOU KNOW | Make New Magazine「未来の定番」をつくるために、パナソニックのリアルな姿を伝えるメディア

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    みんなが知らない「パナソニック」

    僕がパナソニックの仕事に携わらせてもらうようになって、もうすぐ1年が経ちます。Make New という新しい「アクションワード」の策定に関わりながら、このMake New Magazineの外部編集員として、編集・制作に参加しています。

    パナソニックに関わりをもつようになって、まず驚いたのがその規模の大きさと、領域の広さでした。パナソニックはグループで24万人。単体でも9.8万人ほどを有する巨大企業。売上は年間で7兆円ほどもあります。その事業領域は僕の想像をはるかに超えて、多岐にわたっていました。

    誰もが思い浮かべる電球、掃除機、冷蔵庫といった家電から、住宅、エネルギー、決済システム、高速道路のETC......街を見渡せば、文字通り「あらゆるところ」にパナソニックのロゴを見つけられます(ぜひ街を見渡してみてください)。

    さらに話を聞いていけば、ユニークでオリジナリティあるサービス・プロダクトへの挑戦、世界でも類をみない技術、リサイクル工場といった社会的課題解決への取り組みがあることに驚かされました。まだほとんど知られていない(僕も全く知らなかった)パナソニックが眠っているのだ、と。

    例えば、ジアイーノ。部屋の空気をきれいにする清浄機であり脱臭の効果もあるため犬猫などのペットがいる家庭との相性がよい。そこから、犬猫の殺処分問題に取り組み、パナソニックとしての譲渡会を開催するというソーシャルアクションを起こしている。

    パナソニックが保護犬猫の譲渡会? 「個人の想い×社会課題」で「ジアイーノ」のブランディングに挑む | Make New Magazine「未来の定番」をつくるために、パナソニックのリアルな姿を伝えるメディア

    次亜塩素酸によるたしかな除菌・脱臭能力を誇る次亜塩素酸 空間除菌脱臭機「ジアイーノ」。2021年から熱心に取り組んでいるのが「ジアイーノ保護犬猫応援プロジェクト」では、SNSで行なった募金キャンペーンでは、当初の予想を大幅に超えた149万アクション(投稿や「いいね」など)を獲得。どのようにして個人の想いを事業に結びつけ、成功まで導いたのだろうか? その道のりと、行動力の原点、そして今後の展望を聞いた。

    例えば、PETEC。これは「パナソニック エコテクノロジーセンター」の略称で、パナソニックの「リサイクル工場」のこと。ここではなんと、「他社の製品」までリサイクルをして、新しいパナソニックの製品に生まれ変わらせている。

    【前編】「家電の終着駅」では何が起こっている? パナソニックのリサイクル工場に潜入してみた | Make New Magazine「未来の定番」をつくるために、パナソニックのリアルな姿を伝えるメディア

    生活の必需品である家電。新品や、元気に動いている様子は普段から見ているが、その「終わりの瞬間」を見ることはほとんどありません。私たちの家電は、役目を終えたときどこに帰っていくのでしょうか? そして、その先には何があるのか。今回はパナソニックのリサイクル工場・PETECに潜入し、家電の終わりとその後について探ります。

    例えば、kinari。いままで使われていなかった植物やその廃材から、樹脂をつくるという取り組み。このような「素材」から作っていることさえ知りませんでした。

    植物由来のサステナブルなプラスチック「kinari」。誕生の裏にあった「逆転の発想」とは? | Make New Magazine「未来の定番」をつくるために、パナソニックのリアルな姿を伝えるメディア

    世界では海洋ゴミや、LCA(ライフサイクルアセスメント)の観点から石油由来のプラスチックの使用削減が求められている。パナソニックは、そういった背景から環境に負荷をかけない植物由来のセルロースファイバーを使用した、高濃度セルロースファイバー成形材料「kinari」を開発。「kinari」の開発や事業化に携わるキーパーソンたちに素材開発や今後の展開について話を聞いた。

    実は「パナソニックはまだほとんど知られてない」のではないか。ほとんど誰もが名前は知っているが、その多岐に渡る、複雑な実態はみんなに知られていないのではないか。パナソニックの仕事に触れるにつれて、そのような印象は強くなるばかりです。パナソニックが行なっている社会的に価値ある取組みや挑戦は、「大企業がゆえ」に表にでていきづらい、というジレンマを抱えているように感じました。

    中小企業やベンチャーなら一大ニュースになるような規模の活動も、あまりに大きな事業規模の中で埋もれてしまっている。それらは、15秒のCMでは伝えることのできない、でも間違いなく、価値のあるものです。

    情報に溢れたこの社会だからこそ、あえてじっくりと届けていく場所が必要なのだと考えます。読んでくれる人は限られるかもしれないが、少しでも深く掘り下げて企業活動を伝える場があるべきではないか。そんなことから生まれたがのこのMake New Magazine です。

    キーワードは「斜め」から 編集体制について

    編集チームは、パナソニック社員と、外部のメンバーの混合で作られています。それぞれのメンバーがそれぞれの視点から意見を出し合いながら、ピックアップするネタを決定し、一つずつ記事にしていきます。

    編集部の体制について(ABOUT)

    どのような企業であっても、社内のメンバーだけでやっていると、1.一般の人から見て何が「すごい」のかわからなくなる、 2.内輪だけで盛り上がる話になってしまう 、というようなことが起こり得ます。実際にパナソニックのメンバーが「こんなことは普通のことだ」と思っていることでも、外部にいる我々からすると十分におもしろい種だと感じることがたくさんありました。

    そこで、私たちが重視したいのは「斜め」からみる、ということです。中からの謙遜や自賛だけではなく、外からのお世辞だけでもなく、ともに議論を交わし「斜めから」俯瞰する、そのようアプローチが重要だと考え、このような体制となっています。

    社内メンバーから、パナソニックで生まれている Make New な取り組み(挑戦)の情報をヒアリングし、議論し、そこから「これは今こそ伝えるべきだ」とチームが感じるものをひとつずつ取材し、深ぼって記事にしていきます。

    また、地球環境の問題をはじめ、くらしの中に点在する数多の社会課題や、新たに生まれ続けている文化・トレンドなど、日々社会で起きている事象を議論しパナソニック内にインストールしていくこともこのチームの役割です。複雑で多様な社会文脈と、パナソニックの中で起きている活動を接着させていくことを、日々の編集会議や記事を通じて実現していけたらと考えています。

    パナソニックが変わると、社会が変わる

    先日、衝撃的なニュースを目にしました。

    「パナソニック」若者の5割知らず ブランド戦略を聞く

    パナソニックホールディングス(HD)がブランドの立て直しを急いでいる。米インターブランドの調査によると、2016年に世界68位だったブランド力は21年に88位まで低下した。消費者イメージをどう高めるのか。「ブランドは広告の手段ではなく、経営の手段」と語るブランド戦略担当の森井理博執行役員に戦略を聞いた。――ブランド認知が低下しています。「ここ数年で若年層の認知が大きく下がった。今の20代で調

    (冒頭に書いたように)パナソニックの活動はあまりに膨大で多岐にわたり、私たちのくらしに浸透しているがゆえに起こりうることではないかとも想像します。空気や水のように、あまりに生活に馴染んでいるため、認知されなくなっているという不思議なジレンマに陥っているのではないか。

    しかし同時に、うまく「伝えられていない」ということも事実だろうと感じます。どうしても、15秒のTVCMなどでは、商品のスペックを効率よく伝えることに終始してしまいがちで、その裏側にある思いや、僕が仕事を通じて触れてきたような「パナソニックの社員の情熱」や、新しい挑戦は伝えきることができません。

    そしてそれらが伝わっていないことは、シンプルにとてももったいないことです。ゆっくり、でもきちんと伝えていく、そういう場としてこのMake New Magazineが機能していくことを目指したいと、僕個人として強く感じています。

    しかし、TVCMや、商品の販促的広告とは違い、オウンドメディアというものは時間がかかるものです。即効性は弱く、拡散性も乏しいかもしれない。情報で溢れるこの時代に、あえて詳細の情報を届ける難しいチャレンジでもあります。

    でも、ふとパナソニックについて興味を持ってくれた人が、社員の想いやめざしている未来などについてより深く知ることができる場所は、間違いなく必要です。グループ24万人。まずは関係する人たちに届けるだけでも、大きな意味があります。

    街を見渡せば、今日もパナソニック製品に溢れています。文字通り、私たちの生活のすみずみまで。だから、パナソニックが今よりもひとつよい企業になることで、社会はひとつ前に進むはず。大袈裟ではなく、パナソニックが変わると、人々のくらしも、未来も変わっていく。

    このMake New Magazineが、パナソニックの活動を広め、そしてまた新たなよりよい活動を生み出すプラットフォームになっていくことを期待しています。そのために、まだまだ届いていない「あなたの知らないパナソニック」を届けていこうと考えています。

    Make New Magazine 編集部 牧野圭太

    【Make New Magazine編集部の紹介はこちら】

    ABOUT | Make New Magazine「未来の定番」をつくるために、パナソニックのリアルな姿を伝えるメディア

    「Make New」という志を掲げ、次の時代の豊かさを実現していくパナソニック。Make New Magazineとは、「未来の定番」をつくるために、パナソニックが何を考え、どのような活動をしているのか。そのリアルな姿を伝えるメディアです。

    Profile

    牧野 圭太(まきの けいた)

    2009年博報堂に入社。2015年に退社後、文鳥社 / カラスなどのデザインカンパニーを設立。2020年1月からDEを創業。「社会的意義のあるコミュケーション/ブランドアクション」を追求する。2021年3月に『広告がなくなる日』を出版。

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